保護猫(成猫)を迎え入れる際、「慣れるまでどれくらいかかるの?」と不安になりますよね。
保護猫(成猫)が慣れるまでの期間は、数日〜数ヶ月と猫によってさまざまです。
一般的には 1週間〜1ヶ月程度で環境に慣れ始める猫が多い と言われています。
ただし人慣れしていない成猫の場合、3ヶ月以上かかることも珍しくありません。

現在うちにいる子は、保護団体の方から「慣れるまでに時間がかかると思います」と言われていた猫でした。
今でも抱っこは少し怖がりますが、毎日撫でてほしいと要求してくる甘えん坊になり、毎日の締めくくりはゴロゴロタイムです。

保護猫はそれぞれ性格や過去の環境が違うため、慣れるまでにかかる時間もさまざまです。

また、保護猫は新しい環境だと、まず隠れてしまうことも多いです。
怖がっていることもありますが、これは自分の身を守るための自然な行動でもあります。

うちの子も最初の頃はケージの寝床からほとんど動かず、じっと周りの様子を伺っていました。
無理に出そうとするのではなく、安心できる環境を整えて、まずはそっと見守ることが大切だと思います。

この記事では、私の実体験をもとに、保護猫(成猫)が慣れるまでの流れを 5つのステップに分けて紹介していきます。

保護猫(成猫)が慣れるまでの5つのステップ

譲渡会でキャリーの中で怯えている保護猫

初めて私が保護猫(成猫)を迎え入れて慣れるまでを5つのステップごとに紹介します!

上記の写真は譲渡会で初めて会った日に私が撮った写真です。
当時推定4歳〜5歳(保護施設には3年くらい)の成猫で、人慣れしていない子でした。

本当に最初から最後まで、この写真の状況からピクリとも動くことなく、ただ固まってビックリした目をしていました。

怯える子はそれまでも見たことがありましたが、全く動くことなく、ただただ固まって怯えている姿がとても辛く、こんな思いを二度とさせたくないと思い、即決でトライアルを決めたことを今でも鮮明に覚えています。

そんな元保護猫(成猫)が慣れるまでの5つのステップを、早速見ていきたいと思います!


ステップ1 食事とトイレ

保護猫がチュールを食べている様子

猫は環境の変化にとても敏感な生き物なので、迎え入れた初日はご飯を食べてくれないことも少なくありません。

慣れるより前にまずは、新しい環境で食事とトイレをしてくれるようになること。それがやはり一番大切だと思います。

うちの子は初日、飲まず食べずで終わってしまい、次の日の朝もご飯を食べてくれませんでした。
心配になり、いろいろな種類のチュールを買って試してみたところ、やっと食べてくれたときは本当に安心したのを覚えています。

保護猫を迎え入れたばかりの頃は「ご飯は食べないけどチュールは食べてくれた」という話もよく聞きますよね。

うちの子も、保護施設で食べていたドライフードを用意していたのですが、なかなか食べてくれませんでした。
そこでまずはウェットフードから始めて、少しずつドライフードを混ぜるようにしていったところ、どちらも食べてくれるようになりました。

また、お水を飲んでいる気配がまったくなくてとても心配だったのですが、2日目の夜あたりにトイレをしているのを確認できて、そこで少し安心した記憶があります。

ウェットフードやチュールでも多少の水分補給はできますが、特に最初の数日はご飯とトイレの様子をしっかり確認しておくことがとても大切だと思います。

期間と気をつけていたこと

迎え入れた初日から数日間は、何よりもまず環境に慣れてもらい、食事やトイレができるようになることを第一に考えていました。

そのため、落ち着いて過ごせるようにケージに、食事・お水・トイレ・寝床などの環境を整えて、できるだけそっと見守るようにしていました。

ケージの周りには布をかけて、外からの視線を遮れる部分も作ってあげました。
たまに優しく声をかけることはありましたが、できるだけ刺激を与えないようにして、新しい環境に慣れてもらうことを一番に意識していました。

「ここは安全な場所だよ」「何も危害は加えないから大丈夫だよ」ということを、まず理解してもらうことが大切だと思います。
そうすることで、少しずつ安心して食事や水分を取ったり、トイレができるようになるのではないかと感じました。

ステップ2 部屋の探索

新しい家の部屋を探索しようと様子を見る保護猫

食事とトイレができるようになってきたら、次は引き続き「環境に慣れてもらうこと」です。

猫に懐いてもらうのは、そのあとでも十分だと思います。

ケージの中で少しずつ動きが見られるようになり、ケージから見える環境にも慣れてきた様子が見られた頃、我が家ではケージを開放して、ケージを置いている部屋を自由に探索できる時間を作るようにしました。

もちろん最初は人がいると警戒して出てこないのですが、それでもケージは開けておき、こちらは知らないふりをして過ごしていました。

するとしばらくして、警戒しながらも恐る恐るケージの外へ出てきて、部屋の探索を始めてくれました。

最初はケージの外に少し出ては戻り、また出ては戻るというのを繰り返していました。
ケージの外では腰が引けたような歩き方をしていて、初めての場所は猫にとって相当怖いのだろうなと感じました。

まずは「ここは安全な場所なんだ」と理解してもらうことが大切なので、探索しているときは特に存在感を消して、できるだけ知らないふりをしていました。

見ていることが伝わると警戒してケージに戻ってしまうこともあるので、そんな日々を繰り返しているうちに、少しずつ探索範囲が広がり、ケージを置いている部屋には慣れていきました。

最初の部屋に十分慣れてから、別の部屋も一つ開放するなど、本当に少しずつ行動範囲を広げていきました。

期間と気をつけていたこと

我が家では、3日目あたりからケージの中での動きが見られるようになりました。
ケージの外の様子を中から伺うような行動も見られたため、ケージを開放して好きなタイミングで出られるようにしてみました。

もちろん最初は、周囲に危険なものがないかを確認してから開放するようにしていました。

動きが出てきて、ケージの外にも興味を持ち始めてからは、寝るときだけケージを閉め、それ以外の時間はできるだけ開放するようにしていました。

この時期に特に気をつけていたことは、「構いすぎないこと」です。

ケージの中にいるときには声をかけたりもしていましたが、ケージの外を探索しているときは、とても気になっても気づかないふりをしていました。

気づかないふりをしていると、探索する時間も少しずつ長くなり、回数も増えていきました。

しばらくの間はケージの外に出るときも腰が引けた歩き方で、いかにも「警戒しています」という様子だったので、音を立てて驚かせないように注意しながら、自由に探索できるようそっと見守っていました。

ステップ3 遊ぶ

猫じゃらしで初めて遊び始めた保護猫

食事やトイレができるようになり、部屋の探索も少しずつできるようになったら、次は「遊び」です。

猫の習性でもある「遊ぶ(戯れる)」姿が見られるようになると、懐くまでの道のりもまた一歩前進だと感じました。

部屋の探索をして環境に少し慣れてきた頃、我が家ではまずケージの中で遊ぶようになりました。

最初の遊びは王道の猫じゃらし……ではなく、ネズミのぬいぐるみを紐で結んだ簡単なおもちゃでした。

何気なく遊ぶかなと思い、ケージの中でくつろいでいるときにそっと差し出してみたところ、なんと戯れてくれたのです。

環境に慣れるまでは全く遊ぶ様子もなかったので、本当は声を出して喜びたかったのですが、そこはぐっと我慢して心の中で喜んだのを覚えています。

無邪気に遊んでくれる姿は、本当に見ているだけで癒されますよね。

それでも最初の頃は、ふと我に返って警戒するということの繰り返しでした。
ですが、そんな様子も見守りながら過ごしていくうちに、少しずつ遊び方も激しくなっていきました。

それからは、毎日少しでも遊ぶ時間を作るようにしていき、少しずつ警戒している時間よりも、自然体で過ごしている時間の方が長くなるように意識していました。

遊びは猫との距離を縮める大切な時間でもあり、保護猫が人や環境に慣れていく大きなきっかけにもなるとあらためて感じました。

期間と気をつけていたこと

我が家に来た保護猫が遊ぶようになったのは、家に来て1週間ほど経った頃でした。
保護猫は新しい環境に慣れるまで時間がかかることも多いですが、遊ぶ姿が見られるようになると、少しずつ安心して過ごせるようになってきたサインだと感じました。

遊び始めた最初は、ケージの中でくつろいでいるときでした。

この期間で気をつけていたことは、遊びたい様子が見られたときはすぐに反応して、満足するまで遊んであげることです。

そして逆に乗り気でないときは、すぐに遊びをやめてリラックスさせてあげること。
猫の気分に合わせて寄り添うことを意識していました。

また、どんなに短い時間でも毎日1回は遊ぶ時間を作るようにしていました。
遊んでいる最中は夢中になっているので、警戒していない時間でもあるんですよね。

そういった警戒のない自然な時間を、少しずつ増やしていくようにしていました。

ふと我に返って警戒する様子が見られたときは、優しく声をかけながら、まだ遊びたいのか、それとも休みたいのか様子を見るようにしていました。

そんな日々を繰り返しているうちに、比較的早い段階でお腹を見せて無防備に遊ぶ姿が見られるようになりました。

ステップ4 撫でる

撫でられながらお腹をみせて眠る保護猫

猫の習性の遊ぶ姿が見られたら、やはり撫でて触れたいですよね。

保護猫、しかも子猫でなく成猫はなつくまでに時間もかかるし、なかなか触らせてくれないこもいます。

もちろん成猫でも今までの環境によってすぐ人に懐くこもいますが。

うちのこは人と暮らすという状況がなかったようなので、人を怖がるし警戒がなかなか解けませんでした。

シェルターに3、4年いた際もほぼケージ生活だったようで、本当に初めての環境だったのだろうと思います。

撫でようとすると最初は怖がって逃げてしまったりとしていましたが、1番安心できるケージ内で最初は成功しました。

そんな風に撫でられた経験もないでしょうし、どうしたらいいかわからないといった感じに最初は戸惑いが見られましたね。

警戒してるけど、なんか気持ちいいぞ。みたいな感じで本当に初めての経験でどうしたらいいのかわからなそうって印象を受けました。

撫でられてもふとしたことで逃げてしまったりということも多々ありますが、少しずつ撫でる回数を増やしていきましたね。

期間と気をつけていたこと

家に来て2週間ほど経った頃に初めて撫でることができました。

最初に撫でれたのは、シェルター時から使用していたダンボールの寝床の中でリラックスしてる時です。

それまでは撫でようとしたら逃げてしまったりしてましたが、根気よく怖がらせず、脅かさないように注意しながら続けていき、成功した日のことを今でも覚えています。

1回撫でれても、2回目、3回目は無理をせずに、最初の頃は今日は無理そうだと思ったら次の日にまた再度チャレンジというようにしてました。

苦痛に感じたら困るので、あくまでも本人の意思を尊重してましたね。

受け入れてくれるときは必ずくるのでまさに根気よく続けることだと思います。

そうしていくうちに、徐々に撫でられた時の時間が伸びていったり、最初は戸惑いが見られていたものが、普通にゴロゴロと気持ちよさそうにするだけになっていったりと変化が見られていきました。

うちの子は人を怖がっていたので、撫でるのに時間がかかりましたが、危害は加えられないとわかるのは早かったようで、来て結構すぐにお腹を出して寝る姿は見れました。

ステップ5 話しかける(かまう)

家に慣れてお腹を出して寝転ぶ保護猫

最後の話しかける(かまう)は、その中でも段階を踏みました。

ステップに応じて、話しかけ方の度合いもうちは意識して変えていましたね。

最初の環境に慣らすステップでは、話しかけもするのですが、意識してそっとする時間を多く設けていましたし、戯れ出したあたりから少しずつ増やしていった感じですね。

警戒の度合いが減っていくのに応じて、話しかける言葉数は少しずつ増やしていくといった感じに。

構いたい気持ちを抑えてたのを少しずつ解放していくといった感じにしていきました。

警戒が解けていけば、話しかけても警戒することもなくなっていきましたので、うちのこには合っていたやり方だったのだと思います。

保護猫の成猫で、人馴れしてなくて警戒も強いこだったので、全て本人に合わせていってあげるようなイメージで日々を過ごして来ました。

話しかけるのも反応がいい時は長く話すし、警戒が強いときは無理に少し話してそっとしておいてあげました。

そんな日々を続けていき、今では横を通る際に急に話しかけても動じずにリラックスしたまま寝てたりします。

期間と気をつけていたこと

こちらの期間は最初からしていることですが、段階を踏んでという形ですね。

ステップに応じて、話しかける回数も増やし、構う時間も増やしていきました。

上記にも書きましたが、何よりも本人に寄り添う感じで対応していくようにしました。

最初は話しかけるだけで警戒していたこですが、今ではご飯食べる?と聞いて食べたければか細い声で返事をするようになっています。

子猫時代に人と接触のなかったこは、ほとんどなかないと保護団体の方が言っていたのですが、最初は本当になきもせず、このこは声出せないのかな?と少し不安でした。

しかし3ヶ月を超えたくらいから、初めはエアーなき(声が出てなく空気のようななき声)に始まり、今ではか細い声ではあるけれども、しっかりと甘えるときにはなくようになりました。

要求を訴えてくるようになったのはとても嬉しいことです。


まとめ

飼い主に撫でられてへそ天になる保護猫

今回は、うちに保護猫が来てから慣れるまでの5つのステップと、それぞれで気をつけていたことを紹介してきました。

うちのこにはこの方法でよかったと言えますが、猫も猫それぞれの性格や今までの環境がありますので、保護猫の数だけそのこに合った懐くまでのステップがあると思います。

懐くのが難しいこだと保護団体の方に言われた時、私は人に懐かなくてもこのこが家でリラックスして過ごしてくれればいいと思って迎え入れました。

そんな保護猫で成猫でも、警戒心MAXなこでも、慣れるまでの5つのステップを踏んで1年経った今、まだ途中段階ではありますが毎日撫でて欲しそうにして、撫でればゴロゴロ言う甘えん坊なこになっています。

保護猫が慣れるまでの期間は猫によってさまざまですが、焦らず猫のペースに寄り添うことが何より大切です。
これから保護猫を迎えようと思っている方の参考になれば嬉しいです。

保護猫を迎える前に知っておきたいことや、保護猫との暮らしについては
以下の記事でも紹介しています。

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